会社のアカウント管理とは?入社・異動・退職で確認する順番

セキュリティ情報

この記事の内容
  1. 最初にアカウントの一覧を作る
  2. 入社時は、利用先を決めてから作成する
  3. 異動時は、新しい権限と古い権限を両方確認する
  4. 退職時は、アクセス停止、データ引き継ぎ、削除の順に進める
  5. 定期点検で、残った権限を見つける

会社のアカウント管理は、社員ごとに使えるシステムと権限を把握し、入社時に必要な分だけ付け、異動時に見直し、退職時にアクセスを止める業務です。順番を決めて記録すると、使えないまま入社日を迎えることや、不要な権限が残ることを防げます。ここでは Microsoft 365 を例に、担当者が確認する流れを整理します。

最初にアカウントの一覧を作る

管理対象は Microsoft 365 だけとは限りません。Windows のサインイン、メール、共有フォルダー、業務システム、クラウドサービス、社外からの接続など、社員が仕事で使う入口を洗い出します。サービスごとに管理画面や停止方法が異なるためです。

一覧に記録する項目確かめる内容
利用者と所属氏名、部署、雇用・利用の終了予定、業務上の承認者
利用先アカウントがあるサービス、サインイン名、管理担当者
権限参加グループ、共有先、管理者権限、必要な理由
変更の記録申請者、承認者、実施日、確認した結果

パスワードそのものを一覧に書く必要はありません。個人用アカウントを共有せず、誰がどの権限を持つかを追える状態にします。アカウント管理が必要な理由は、既存のアカウント管理が重要なワケは?でも説明しています。この記事では、日々の変更作業に話を絞ります。

入社時は、利用先を決めてから作成する

  1. 所属部署と上長に、使うサービス、共有先、必要な権限、利用開始日を確認します。
  2. 承認された内容に従い、社員本人のアカウントを作ります。Microsoft 365 では管理センターの「ユーザー」→「アクティブなユーザー」から「ユーザーの追加」を選びます。
  3. 業務に必要なライセンスとグループだけを割り当てます。管理者権限は通常の利用者に一律には付けず、必要な役割に限ります。
  4. 初回サインインと必要なサービスへのアクセスを本人と確認し、確認結果を一覧に残します。

Microsoft 365 のユーザー追加には、ユーザー管理者やライセンス管理者など適切な権限が必要です。ほかの業務サービスは Microsoft 365 と連動しているとは限りません。サービスごとに作成・招待が必要か確認します。

異動時は、新しい権限と古い権限を両方確認する

新部署の仕事に必要な共有先や業務アプリを確認したら、新しい権限を付けます。同時に、旧部署のグループ、共有フォルダー、管理者権限など、もう使わない権限を外します。引き継ぎのため一時的に残す場合は、承認者と見直す日を記録します。

Microsoft 365 のグループのメンバーは管理センターで追加・削除できます。ただし、グループ以外に個別に付けた共有権限や、別の業務システムの権限は、それぞれの管理先でも確認が必要です。変更後は本人が必要な仕事を続けられ、旧部署の情報には不要なアクセスが残っていないか確かめます。

退職時は、アクセス停止、データ引き継ぎ、削除の順に進める

  1. 人事・上長と利用終了の時点を決め、Microsoft 365 とほかの業務サービスのサインインを止めます。Microsoft 365 では管理センターの「ユーザー」→「アクティブなユーザー」で対象者を選び、「サインインのブロック」を設定できます。
  2. 必要に応じてパスワードをリセットし、「すべてのセッションからサインアウト」を実行します。サインインのブロックだけでは反映に時間がかかる場合があるためです。
  3. メール、OneDrive、共有ファイル、担当業務に必要なデータの引き継ぎ先と保存方法を決めます。端末やモバイル機器に残る会社のデータも確認します。
  4. 引き継ぎと保存の要件を満たした後に、不要なライセンスとアカウントを削除します。メール転送や共有メールボックスを使う場合は、元のアカウントを削除してよいか先に確認します。

Microsoft の退職者向け手順も、アクセスの停止を先に、メールと OneDrive の保全・引き継ぎを続けて行い、最後にアカウント削除を置いています。アカウントやライセンスを先に消すと、必要なデータの扱いが難しくなるため、保存期間や社内の規程を確認してから処理します。社内の Active Directory と同期している場合は、元の管理先での操作が必要です。

定期点検で、残った権限を見つける

担当者は一覧を部署の責任者と照らし合わせ、在籍者、休職者、退職者、外部利用者のアカウントを点検します。実際に使っていないアカウント、不要になった管理者権限、期限の過ぎた一時権限を確認し、変更の承認と実施結果を残します。IPA の中小企業向けガイドラインも、ID の発行から削除までの管理と、異動・退職に伴う権限の見直しを求めています。

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